京都府と滋賀県を中心に展開していた人気の精肉店「やまむらや」。突然の全店舗の閉店発表は、多くの人々に衝撃と困惑を与えました!
創業47年目を目前に控えた老舗企業の閉店は、従業員の雇用などをはじめ、地域経済にも大きな影響を与える可能性があります。
1月31日の店頭への張り紙のみで『2月2日で全店舗閉店します』と、あまりにも唐突だったため、世間の多くの声が「倒産か?」という反応でした。
しかし、2月2日(在庫完売で2月1日に前倒し)の全店閉店を過ぎ、2025年2月4日現在、山村宙載社長からの声明は、依然としてまだ何も上がっていません。
また、従業員も直前になって閉店を知らされたとの事ですが、倒産であれば給料や退職金の支払い等で大きな混乱が起きても不思議ではありませんが、特に何もないようです。
一体なぜでしょうか?もしかすると「倒産」以外の理由が、今回の閉店にはあるのかも知れません!
また「やまむらや」の創業日は2月9日です。あともう少しで47周年!というタイミングでの「全店閉店」のニュース。逆に考えると、このタイミングでの「閉店」という決定は、新たな展開への「リスタート」という位置づけかもしれません。
今回の記事では「やまむらや」社長の山村宙載氏のプロフィールと、彼の経営理念などから考えられる「倒産」以外の閉店の理由について考察していきたいと思います。
▼「やまむらや」の閉店理由を「倒産」の方向で予想した記事です▼
「やまむらや」社長の山村宙載のプロフィール!経営理念は「お肉とバーベキューを通じて幸せになっていただく」
項目 | 内容 |
---|---|
名前 | 山村宙載(やまむら ちゅうさい) |
生年月日 | 1975年3月22日 49歳(2025年2月現在) |
出身地 | 京都府京都市 |
国籍 | 韓国?(在日韓国人三世、帰化の可能性あり) |
最終学歴 | 立命館大学文学部英米文学専攻卒業 |
現職 | 株式会社YAMAMURAYA 代表取締役社長 |
社長就任年 | 2021年 |
事業内容 | 精肉販売、自動販売機での肉販売、バーベキュー関連用品のレンタル等 |
特徴 | 「エンターテインメント・フードカンパニー」をスローガンに掲げる |
その他 | 逆境を乗り越える方法についての講演活動も行う |
「やまむらや」創業年月日 | 1978年2月9日(ニクの日ですね!) |
山村宙載(やまむらちゅうさい)氏は、1975年3月22日生まれの49歳(2025年2月現在)で、京都府京都市出身です。
立命館大学を卒業後、関西の大手精肉チェーン店で約1年の経験を経て、1998年に家業である「やまむらや」に入社。
山村宙載氏は「お肉とバーベキューを通じて幸せになっていただく」という経営理念を掲げ、従来の精肉店の概念を超えた「エンターテインメント・フードカンパニー」を目指してきました。
この理念のもと「やまむらや」はユニークな販売促進の活動や、新しいサービスの導入を積極的に行ってきました。
山村宙載氏は、それまでの精肉販売業界とはかなり趣向の違う、革新的なアプローチをいくつも展開しました。
- 「肉ガチャ」自動販売機:2,000円または3,000円で、ランダムに高品質な精肉が出てくる自販機を設置。80台以上を展開した
- シルバー割:65歳以上の顧客を対象とした特別割引サービス。主な特徴は、年齢が割引率になる:65歳なら65%オフ、80歳なら80%オフというように、年齢がそのまま割引率となる
- 「いい夫婦の日」キャンペーン:11月22日に、来店したカップルがキスをすると商品が半額になる『夫婦チュー割』イベントを実施
- 出張BBQサービス:法人・団体向けに、準備から片付けまでをトータルサポートするサービスを提供
- バーベキュー用品レンタル:必要な機材一式を有料で貸し出し、使用後の洗浄や炭の処理も行うサービス
- やまむらや会員制度:入会金1,000円(年会費なし)で永久会員となり、レンタル料無料や会員価格でお肉を購入できる特典を提供
- モバイルオーダーシステムの導入:デジタル化による会員証管理や予約システムの効率化
- ふるさと納税返礼品:地域貢献と販路拡大を兼ねたサービスの展開
- 企業向け福利厚生支援:社員同士のコミュニケーション促進を目的としたギフトサービスの提供
- 2017年9月に直営飲食店の肉バル「山村牛兵衛」をオープン、連日満席となる
以下に、お客さんからの心温まるエピソードをご紹介します!
「シルバー割」をやったときは「長年仲たがいをしていた息子と、やまむらやのイベントがきっかけで仲直りが出来た」と高齢者のお客様から手紙をいただき、従業員一同で感動した。 最初は「それ面白いな」とノリでやってみたが、結果的には我々の経営理念である「お肉とバーベキューを通じて幸せになっていただく」が図らずも実現できて嬉しかった。 お客様との関係が、今までは「小売り店とお客様」だけの関係であったものが、今では心と心が通い合うようになったと感じている。
引用元:https://www.prdesse.com/interview/yamamuraya.html PRdesseより
上記のようなコメントからも、顧客満足を第一に考える山村宙載氏の、ひとひねりを加えた経営理念が伺えます!
山村宙載社長の関連WEB記事を読むと、心温まるエピソードがいくつもありました。また、創業者の父親との激しい確執と、それを乗り越えて事業を発展させたストーリーにも感動しました!
「やまむらや」突然の閉店理由は?新事業展開やリブランディングなど予想5選!
やまむらやの突然の閉店発表について、公式な理由は明らかにされていません。ですが、社長の山村宙載氏の経営理念やユニークな事業展開などから推察すると「倒産・廃業」とは違った、いくつかの可能性が考えられます。
以下に、5つの予想例を挙げてみたいと思います。
1.新事業形態への転換を図るため?
山村氏の革新的でユニークな経営スタイルから考えていくと、精肉店という枠を超えた新しい事業への転換を図っているのかも知れません。例えば、プロフィールの項でご紹介した肉の自動『肉ガチャ』の販売機事業の拡大や、新しい食品テクノロジーへの投資事業など。
▼その「肉ガチャ」の設置場所の調査記事はコチラ!▼
2.経済環境の悪化によるコストの増大からの転換のため?
輸入牛肉の価格高騰(2024年の1年間で約30%増!)や歴史的な円安、光熱費の上昇など、ここ最近の経済環境の変化が経営を圧迫した可能性があります。特にアメリカ産の牛肉はその影響を大きく受けました。
(ちなみに、オーストラリア産の牛肉は、価格上昇の影響は比較的ゆるやかだったとの事)
「やまむらや」はアメリカンビーフ「National Beef」との特約店契約を結んでおり、輸入牛肉の価格上昇の影響を大きく受けていたと思われます。
このように、外的な要因に利益やコストが大きく左右される精肉販売という事業形態。その見直しを図るため、閉店という大胆な措置に踏み切ったのかも知れません。
3.大規模なリブランディングを行うため?
精肉業界は大手スーパーの台頭もあり商圏の競争が激しく、また、円安や輸入牛肉の価格上昇によって利益の縮小を余儀なくされています。ですので、このまま同じような業態展開だと、持続可能な経営は困難だと予想されます。
現代で中小企業が生き残っていく道は、大手とは一線を画すような「オンリーワン」な事業展開が必要不可欠な時代といわれています。
山村宙載氏の掲げる「エンターテインメント・フードカンパニー」というユニークで大胆なビジョン。それをさらに推進するため一旦全店舗を閉店し、新たなコンセプトのもと再出発を図る、という事が考えられます。
また「やまむらや」は閉店セールで在庫を売り切りました(閉店日が1日早まりましたね)。その売上増加により現金などの経営資源が一時的に増加します。それを元手の一部として、新事業への準備資金とし、今後の展開に備えていたのでは?
4.オンライン事業等への移行を行うため?
コロナ禍以降の消費者行動の変化を受け、実店舗からオンライン販売、デリバリーサービスへの一部移行を計画している事も考えられます。
また、精肉店の商品である「牛肉」仕入価格の上昇、光熱費などの相次ぐ値上げ等で、利益率が縮小している状況でもあります。
お客さんとのふれあいやコミュニケーションを重視する「やまむらや」。精肉店の実店舗をゼロにすることは無いと思われます。
ですが、コスト削減としてある程度はオンライン販売等への業態転換をし、その余った分の人員を新規事業に配置する、という計画も練られていたのでは?
5.事業承継を巡る問題が発生したため?
山村宙載氏の後継者問題や家族経営の難しさなど、事業承継に関する課題が浮上し、それが発端となって事業の方向性を大きく変える決断をした事も考えられます。
山村宙載氏は、実の父親であり創業者の山村大輝氏と、親子間や仕事上での確執を長年にわたり抱えていました。その父親もまた父(山村宙載氏の祖父)や兄弟間・嫁姑のトラブルなどで悩まされてきたことも、過去のインタビューで語っていました。
また山村宙載氏は、在日韓国人三世として日本で生きる上で差別体験など数々の苦労した経験も明かされていました。
ここ最近では、山村宙載氏と父親の山村大輝氏の関係は良好との事です。しかし、50代目前の山村宙載氏の後継者をどうするのか?という事を巡って、また父子間の確執が再燃した可能性も無いとは言えないのでは?
世代間の価値観のギャップによる確執は、親子間の永遠のテーマと言っても過言ではありません。
余談ですが、山村宙載氏に結婚歴や配偶者やお子さんがいらっしゃるのか?といった情報は見当たりませんでした。仮に結婚されていない場合、父親から結婚等について干渉され揉めた可能性もあるかも知れません。
しかし、山村宙載氏は何はともあれ、革新的なアイデアを次々と実行に移してきた人物です。自身の血縁関係者でなくとも、優秀な人材であれば次期社長に任命する、そのような柔軟な思考の持ち主であるとも考えられます。
閉店の理由としては、事業承継を巡る問題である可能性は比較的低い、と思われます。
以上で「倒産以外の」閉店理由5つの予想をしてみました。みなさんは、どのようにお考えでしょうか?
「やまむらや」社長の山村宙載についてXなどSNSの世間の声は?
やまむらやの突然の閉店発表を受け、SNS上では社長の山村宙載氏や閉店に関する様々な声が上がっています。
「やまむらやの社長さん、いつも新しいことにチャレンジしてて面白かったのに…。次は何をするんだろう?」
「山村社長の『お肉とバーベキューを通じて幸せになっていただく』っていう言葉、すごく印象的だった。閉店は残念だけど、きっと新しい形で実現してくれると信じてる。」
「やまむらやの肉ガチャ、めっちゃ楽しかったのに…。山村社長、次はもっと面白いこと考えてそう!」
「突然の閉店発表にびっくり。でも山村社長なら、きっと次の一手を考えてるはず。楽しみに待ってます!」
XなどSNSの声からは、山村宙載氏の革新的でユニークな経営スタイルへの支持と、閉店後の展開への期待が感じられました。
少なくないお客さんが、やまむらやと山村宙載氏の今後の展開を楽しみにしているように見受けられました!
まとめ|「やまむらや」の社長何してる?閉店の理由予想は新事業展開など5選!
という事で今回の記事では、以下の事が分かりました。
- やまむらやの突然の閉店発表は多くの人々に衝撃を与えた
- 山村宙載社長の革新的な経営スタイルから、新たな挑戦への可能性が感じられた
- 「倒産以外の」閉店の理由として考えられる5つの可能性
①新事業形態への転換を図る
②経済環境の悪化によるコスト増大からの転換
③大規模なリブランディングを行う
④オンライン事業等への移行を行う
⑤事業承継を巡る問題が発生した - 山村氏の経営理念「お肉とバーベキューを通じて幸せになっていただく」が根底にあると推測
- SNS上では社長の山村宙載氏の次の一手に期待が寄せられている
- やまむらやの閉店は、新たな事業のスタートの準備という可能性がある
- 今後の山村宙載氏の動向に注目が集まる
「やまむらや」の創業日は2月9日で、47周年の目前というタイミングで「全店閉店」のニュース。
逆に考えると、このタイミングの「閉店」の決定は、新たな展開への「リスタート」という位置づけかもしれません。
もしかしたら、2月9日に何らかの発表が、社長の山村宙載氏から出されるかも知れませんね!
いずれにしても「やまむらや」従業員のみなさんや社長の山村宙載氏にとって、よい方向に進むニュースであることを願わずにはいられません。
それではまたお会いしましょう!
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